文・福岡 正人
( FUKUOKA, Masato)
広報委員会委員長
総合科学部教授


牟田学長(中央)とその他の参加委員
(学内7名+学外5名)

学長(手前)と5名の学外委員(右から井内、今中、大南、高須、田辺の各氏)
 第一回経営協議会が、四月十四日(水)の十三時から十五時二十分まで、広島市のリーガロイヤルホテル広島(クリスタルホール)において開催されましたので、その内容と学外委員を紹介します。

 新たに制定された、「広島大学学則」第二十五条に、経営に関する重要事項を審議するために経営協議会を置くことが規定されており、その運営等は「広島大学経営協議会規則」に定めてあります。その構成委員は、学長および理事七名(学内委員)、ならびに学外委員八名となっています。
 第一回目の会議には学外委員三名が欠席され、出席委員は十三名でした。
 議事は八件で、「広島大学経営協議会規則について」、「国立大学法人広島大学の諸規則について」、「学長選考会議委員の選出について」、「中期目標についての意見(中期目標原案)について」、「中期計画について」、「年度計画について」、「業務方法書について」、「償還計画案、長期借入金認可申請書案について」でした。
 「学長選考会議委員の選出について」では、学外委員から今中、大南、小笠原、椎木、高須の五名の方が選出されました。それ以外の議事はすべて基本的に原案通り承認されました。
 議長である牟田学長が進行役でしたが、とくに『中期目標』と『中期計画』に関する議事においては、学外委員から多くの質問や意見が出され、学長および他の学内委員との間で議論が盛り上がりました。とくに、『中期目標』に関して、広島大学固有のものが弱いので例えば理念の一つである『平和』を具体的に盛り込む必要があるのではという意見に対して、学長からはその方向で検討したいとの返答がありました。また、『中期計画』の書き方が内部あるいは地域向けになっていないとの意見に対しては、文部科学省指定の様式ではなく『長期ビジョン』の項目に合わせたものも準備したいとの学長からの返答がありました。さらに、『教育の世界レベル達成』とは何をもって判断するのかなど、今後さらに検討する必要があると考えられるいくつかの問題点の指摘もありました。
 報告は「評価委員会の委員について」の一件で、学長が任命する十名の委員名が報告されました。
 本協議会の開催は年間三回程度とされていますが、本年度の予算が確定する六月頃に次回開催が予定されています。

経営協議会学外委員の紹介
(敬称略、五十音順)
〔任期は平成十六年四月一日から、現学長の
任期が満了する平成十七年五月二十日まで。
※は前広島大学運営諮問会議委員〕
井内 慶次郎(いない けいじろう)※
 財団法人日本視聴覚教育協会会長、
 元文部事務次官で文部行政の専門家

今中 亘(いまなか わたる)※
 中国新聞社代表取締役社長、中国地
 域におけるマスメディアの代表

大南 正瑛(おおなみ まさてる)
 学校法人京都橘女子学園特別顧問、
 元学校法人立命館総長・立命館大学
 学長、私大経営戦略の専門家

小笠原 道雄(おがさわら みちお)※
 広島県教育委員会委員長、広島県の
 初等・中等教育の長、元広島大学
 副学長

椎木 タカ(しいのき たか)※
 弁護士

高須 司登(たかす しとみ)
 中国経済連合会会長、中国電力会長
 中国地域における経済界のトップ

田辺 孝二(たなべ こうじ)
 中国地域連携東京会議事務局代表、
 元中国経済産業局長、中国地域にお
 ける経済に関係する官界の代表

ブルース・ジョンストン
 ニューヨーク州立大学教授、前同大
 学総長、アメリカ合衆国における州
 立大学改革(日本の法人化のような
 改革が十五年程前に行われた)の経
 験者であり、牟田学長がそのモデル
 を広島大学に反映させるためにもっ
 とも期待している委員


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