広島大学社会連携推進機構
 〜地域連携・産学連携・知財活用を総合的に推進〜
文・地域連携センター
(旧大学情報サービス室)


 本学では、合計約二万人の教職員・学生という知的資源を生かして、地域連携、産学連携、知的財産の活用など、社会との幅広い連携を効果的に推進するために、本年四月から、社会連携担当副学長を機構長とする社会連携推進機構(以下「機構」)を新たに設置しました。

教育・研究と社会連携
 大学の基本的な使命は教育と研究です。これは、新たな知を創造し(研究)、その知を継承する人材を育てること(教育)であるということができます。  
 これに加えて本学ではその活用も重視しており、それが社会連携なのです。
 社会との連携を組織的・継続的に進めていくことは、社会における大学の知の活用を推進するとともに、大学自身の教育・研究の活性化にもつながり、社会と大学双方の発展に結びついていくものと考えています。
 本学では、全国の国立大学に先駆けて社会連携推進のための専任教員組織として大学情報サービス室を設置するなど、これまでも積極的に取り組んできました。国立大学法人化を機に、それを更に強力に推進していくために、社会連携に関わる組織を一つにまとめた新たな機構を設置したのです。

社会連携推進機構
 この機構は、地域連携センター、産学連携センター、知的財産社会創造センター、医療社会連携センターの四センターのほか、大学院社会科学研究科附属地域経済システム研究センターなどの学内の関連組織と、事務部である社会連携部で構成されています。
 また、機構長である社会連携担当副学長の下には、機構の運営戦略等を協議する社会連携室も設けられています。

地域連携センター

 本学では、四年前に、大学と地域との双方向の連携を進めるための専任教員組織として大学情報サービス室を設置しました。地域連携センターはその後継組織として、社会連携の総合窓口役と、地域と大学の連携の新たな可能性の開拓などに取り組みます。

産学連携センター
 企業等との共同研究や技術移転などを担当する地域共同研究センターと、起業に関する教育や研究などを担当するベンチャー・ビジネス・ラボラトリー、インキュベーションセンターという産学連携に関する三センターを統合して産学連携センターを設置しました。産学連携関係の機能を一本化することにより、一層強力に産学連携を推進します。

知的財産社会創造センター
 大学では、新しい発見など沢山の研究成果が日々生み出されています。それらを社会で活用するためには、特許等の工業所有権や著作権などの知的財産権として保護し管理していく必要があります。本学では昨年十月に知的財産社会創造センターを設置し、知的財産の活用に積極的に取り組んでいます。

医療社会連携センター
 医療は社会の全ての人々に関わる大切な分野であり、今後、バイオや医工連携など新たな多様な発展の可能性があります。このため、医療に関わる分野における社会連携活動を総合的に担当する組織として医療社会連携センターを設置し、他の関係分野と連携して重点的に取り組んでいきます。

社会と大学双方の発展をめざします
 本学では、教員個人としての活躍だけでなく、学内の教員が連携して行う活動や、行政や各種団体等との組織的・継続的な連携活動などを通じて、大学の知的資源活用の新たな可能性を開拓していきたいと考えています。
 これにより、社会と大学の双方の発展をめざしていきます。


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