大西 浩史さん

―工学部を選んだ理由は?

 少年時代からモノ作りに興味がありました。木で造られた錦帯橋の美しさや安藤忠雄氏設計の「光の教会」を見て、人工の建造物と自然との調和に感動しました。将来、自然の素材を生かした建造物を造ることが夢です。

―鳥人間コンテストに参加するようになったきっかけは?

 テレビで見て面白そうだと思っていましたが、オープンキャンパスで訪れた時に、広大も参加すると聞いて興味がわきました。でも、まだその時はここまでコンテスト一色の生活になるとは思いもしませんでした。

―製作での苦労は?

 現在合計二十九人のメンバーで製作していますが、人手が足りなくて苦労しています。翼は全長三十m近くあり、分割して作業をしていますが、倉庫から作業場に出すだけでも六〜七人がかりなので大変です。製作には時間や労力がかかりますし、色々大変なことはありますが、作ることが大好きなのでとても楽しいです。

―飛行機は何でできているのですか?

 カーボンパイプと建築用断熱材を主に使用しています。カーボンパイプは一般には手に入れにくいもので、材料費も一番かかります。

―大西さんは主にどんな作業に関わっていますか?

 一年の時からずっと翼の部分を担当してきました。今年は製作のみならず、全体をまとめる調整役の役割もあります。コンテスト参加は、メンバーはもちろん、資金を提供いただいた方、指導して下さる先生方など多くの人々の協力で成り立っています。コンテストは八月一日、これからが製作の追い込みです。期待に応えられるよう、頑張って完成させたいと思います。

―最後に、コンテスト以外で挑戦したいことがあれば教えてください。

 小学生対象のボランティアサークルに入っています。コンテストが終わったら自分の専門を生かしたプログラムで(例えばペットボトルロケットを飛ばしたりして)モノ作りの楽しさを子ども達に伝えたいと思っています。

(聞き手:広報委員 馬場雅恵)


広大フォーラム2004年6月号 目次に戻る