ヘール・ボップ彗星
撮影場所:広島県賀茂郡福富町郊外にて
撮影日時:1997年4月7日20時頃
カメラ: オリンパスOM-1
レンズ: ズイコー f=50mm F1.4
フィルム:フジカラースーパーGエース800
撮影データ:露出15秒 絞りF2.0
彗星
今から十一年前の一九八六年二月、ハレー彗星が太陽に大接近した。周期は七四・七年。一九九五年七月に発見されたヘール・ボップ彗星は、周期約二五〇〇年で、四月一日に近日点を通過した。
東広島キャンパスからも、西の空に赤く輝いている彗星をたやすく見つけることができた。
古来、自然の万物、特に月や星を題材にした歌が多く詠まれている。
一つ舟とほのかな月とはかえで林に向かいあい
琴の音と旅の心とにささやきかける
千々に重なる山々の色を染める無数の雨の線
消えてゆく切れた糸の響きと涙のあとの深さ
(唐詩選より)
人の心の軌跡も、失われた時を求めての永遠の「天界航路」であるのかもしれ
ない。
【写真提供 牟田泰三(理学部長)】
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