ニューズ・ダイジェスト



評議会だより


原田学長の再任祝賀会が開かれる

 六月十日十八時三十分から東広島平安閣で、オブザーバーを含めた評議会出席教官と事務連絡会議参加メンバーによる標記祝賀会が開かれ、学長夫妻と約百名が約二時間の宴をもった。
 会は間田学校教育学部長と山下国際協力研究科長の司会で開会され、小笠原副学 長のお祝いの言葉、原田学長の答礼があり、西村事務局長の乾杯の音頭で宴を開い た。途中、向山・文学、生和・総合科学、吉永・医学、牟田・理学の各学部長のお祝いの言葉などがあった。
 最後に原田学長が二曲歌った後、茂里副学長の締めの乾杯でお開きとなった。


平成十年度入試センター試験会場計画がまとまる

 来年一月十七日、十八日に行われる平成十年度入試センター試験では、県内での受験計画数は本年に比べ二百名多い一万八千名が見込まれ、本学では百名多い一万五百八十名分を担当することになった。
 増加分はすべて東千田の法学・経済学部担当分である。


平成九年度教養的教育の点検評価の実施を計画

 教養的教育委員会、教育方法小委員会では、七月上旬に教養的教 育を担当した教官と受講した学生にアンケートを実施し、所期の理念、目標が実施されているか、方法に問題はないかなどを点検し、九月末までには改善策を提示して後期の授業に反映させるとのことである。


SCS開局記念式典 開催

 全国の大学・研究機関を衛星でつなぎ、双方向の動画像・音声で 教育・研究を行うスペース・コラボレーション・システム(SCS)の広島 大学主催の開局記念式典が、六月十三日に地上局(総合科学部共通講義棟二○二 号教室)で行われ、原田学長、小笠原副学長、茂里副学長、前田図書館長、松本 総合情報処理センター長、西村事務局長ほか多くの教職員の出席を得て開催された 。
 原田学長からは地上局から、“地理的・時間的・経済的な制約から解放された新 しい形態の教育・研究の幕開けである”との祝辞があった。
 また、本学の地上局は学内LANによりテレビ会議システムを介して利用できる ことから、このシステムにより松本センター長が理学部のAV教室から地上局に向 けて”マルチメディアを活用した教育・研究に期待する”との祝辞があった。
 引き続き、SCSを通して本年度から地上施設の運用が始まった全国十二の開局 機関の間で記念式典を行った。開局機関は筑波大、電通大、金沢大、信州大、岡山 大、九州工大、長崎大、熊本大、仙台電波高専、群馬高専、新居浜高専、本学であ る。式典の後、SCSによる意見交換があり、十二時十五分に終了した。
 SCS事業は、映像も送れる衛星通信で全国の大学、高専などを結び教育・研究 交流を充実させようと、文部省とメディア教育開発センターが中心に取り組んでい る。昨年度は東京大学など三十六機関で地上局が開設されており、他の大学の講義 を組み込んだ講座や研究室同士の討論会を開くなどの活用が始まっている。


医学部の田原榮一教授、Bob Smith Lecture賞を受賞

 四月十日、医学部の田原榮一(たはら・えいいち)教授(医学科長、病理学)は、テキサス大学MDアンダーソン癌センターの本年度Bob Smith Lecture賞を受賞した。
 本賞は、免疫およびがん生物の教育の促進と学術交流のために一九八六年に創設 されたもので、ザックス博士、ワインシュタイン博士、クライン博士、フォルクマ ン博士など世界的に著明な癌研究者十五名が受賞しているが、田原教授は日本人と して初めての受賞である。
 同日、「胃がん発生の分子機構―実践医療への応用」について受賞講演した後、 メンデルソン総長、ベッカー副総長、フィドラー教授など多くの癌研究者と意見交 換を行った。
医学部助教授 安井弥(やすい・わたる)



総科の福岡教授、歯の長坂教授と柴助手、工の山西教授、学会賞等を受賞

 六月五日、総合科学部の福岡義隆教授が、長年の都市の温暖化に 関する研究成果に基づく地球温暖化の研究などを通した諸活動などにより環境庁の 地球環境保全功労者表彰(地球温暖化防止部門)を受賞。
 また、五月二十三日には歯学部の長坂信夫教授(歯学部長)が、小児歯科 臨床における乳歯の疾患に対する診査・診断の確立や小児歯科学会への多大な貢献 などにより日本小児歯科学会賞を受賞するとともに、六月五日には同学部の柴秀樹 助手が、独創性に富んだ論文により日本歯科保存学会奨励賞を受賞した。
 工学部の山西正道教授も、米国電気・電子工学者学会(IEEE)フェロ ー賞を受賞した。


中国五大学夏季大会始まる

 中国五大学学生競技連盟主催の第48回中国五大学学生競技大会夏季大会が、岡山大学主管で開催される。  すでに七月五、六日と岡山県水泳場で水泳競技が開催されており、十二日からは バレーボール、庭球、ソフトテニス、卓球、バドミントン、硬式野球、準硬式野球 、弓道の八種目の競技が予定されている。また十三日には体操、陸上競技、空手道 の三種目が予定されている。


田植え会

 今年も恒例の田植え会が、六月三日午後四時から生態実験園で行われた。大学関係者や留学生、市民たち約三十人が参加した。二十五年間放棄水田だったものが、復田されて五回目の田植えとなる。
 この日は原田学長も参加し、ががら黒米酒を水田にまいて清めた後、古代米であ る黒米、紫稲とアキロマンが植えられた。このあと参加者全員で、開花したばかり の卯の花の下で豊作を祈った。
 折しも黄昏時、蛍が二、三条の神秘的な光を放ちながら飛び交っていた。


散乱ゴミ追放キャンペーンの成果

 広島県内が梅雨入りとなった六月八日、恒例の散乱ゴミ追放キャ ンペーンが実施された。
 午前九時に北駐車場に集まった市民や教職員・学生など約百八十名は、それぞれ 三コースに分かれて大学周辺の散乱ゴミを収集した。
 不法投棄されたゴミも多くあり、この日集められたゴミは東広島市によってきれ いに回収された。


地域とのふれあい ─フレンドシップ事業

 学校教育学部では、十月から毎月一回、学生や地元の子ども、お年寄りと芋掘りや天体観測、干し柿づくりなどを一緒に楽しむ「教員養成学部フレンドシップ事業」を始める。
 事業は、学校週五日制で子どもが休みになる第二、第四土曜日のいずれかに開き 、学生と子ども、お年寄りが一日中遊んでふれ合いを深めるのが目的となっている 。
 教員養成学部フレンドシップ事業は、教員をめざす学生に児童・生徒との交流機 会を与えて実践的指導力を高めるため、文部省が本年度、国立五大学を対象に予算 千四百万円を計上した。この事業を担当している土井利樹助教授は「地域の人々の ご協力を得て、子どもたちと一緒のさまざまな自然体験や労作体験を通して学生の 教師としての力量を豊かにするだけでなく、子どもたちにも生きる力を育てる良い 学習と活動の場になること、また学生や子どもが地域の人々との交流を通して地域 の一員としての役割を果たせるようになればと期待しています」と話している。


始動するボランティア・ネットワーク

 学校教育学部附属教育実践総合センターでは、学校活動や地域行事などの支援や不登校支援事業に学生を派遣する「地域教育実践ボランティア・ネットワーク」を始動させた。
 同ネットワークは東広島市を中心に会員登録した同学部の学生や大学院生を派遣 するものでので、ボランティアを体験させ、心豊かな教員を養成し、市民としての自覚を促す のが狙い。四月二十五日に開催された説明会には約三百人の学部生と大学院生が詰 めかけ、学生保険とボランティア保険への加入を条件に申し込んだ学生約二四〇名 が会員登録している。
 このネットワークの不登校支援事業には約四十名が派遣を希望しており、今後、 福山市、呉市、三原市、御調郡向島町、安芸郡府中町の五市町に派遣され、毎週一 、二回、指導員の補助として不登校の児童・生徒に勉強を教えたり、遊び相手を努 めることになる。


教員の任期法案が成立

 「大学の教員等の任期に関する法律」が六月十三日に公布され、公布の日から起算して三月を超えない範囲内において政令で定める日から施行されることになった。
 この法律は全六条から成っており、第一条がこの法の「目的」、第二条が「定義」となっており、具体の内容は第三条と第四条に述べられている。
 第三条では、第1項で評議会が教員の任期に関する規則を定めることとされてお り、第2項では、規則を定め、又は変更したときは、遅滞なくこれを公表すること とされている。また第3項では、規則に記載すべき事項や公表の方法については文 部省令に委ねられている。
 第四条では、前条第1項の教員の任期に関する規則が定められている大学であっ て、かつ第四条第1項各号のいずれかに該当し、任用される者の同意を得られた場 合(同条第2項)は、任期を定めることができるとされている。第四条第1 項の各号は、先端的、学際的又は総合的な教育研究であることその他の 当該教育研究組織で行われる教育研究の分野又は方法の特性にかんがみ、多様な人 材の確保が特に求められる教育研究組織の職に就けるとき、助手の職で 自ら研究目標を定めて研究を行うことをその職務の主たる内容とするものに就ける とき、大学が定め又は参画する特定の計画に基づき期間を定めて教育研 究を行う職に就けるとき、の三つの場合とされている。
 第五条は私立の大学の教員の任期が、第六条には大学共同利用機関等の職員への 準用が規定されている。


各省庁における新基礎研究制度

 文部省ほか各省庁ではさまざまな研究推進事業を展開している。平成九年度についてはほぼ公募が締め切られているため、ここでは来年度の参考のために各省庁の研究制度を紹介したい。
 文部省所管の日本学術振興会では、大学等の研究機能を活用した二十 一世紀に向けて知的資産の形成を図る学術研究の振興として「未来開拓学術研究推 進事業」が実施されている。研究期間は五年間で一課題当たりの研究費は年間で五 千万〜三億円、平均一億円一億円となっている。この事業は、研究推進事業委員会がプロジェクトを選定して いる。採択件数は一一〇件(以下、いずれも全国の採択件数)。
 科学技術庁所管の科学技術振興財団(JST)では「戦略的基 礎研究推進事業」と「独創的個人研究育成事業(さきがけ)」(http://www.jst.go.jp)が実施されている。前者の一課題当たりの年間研究費は五千万〜二億円(研究期間五年間)で採択件数は六十件、後者の一課題当たりの研究費は三年間の総額で三〜四千万円で採択件数は二件。
 環境庁では「未来環境創造型基礎研究推進費」として原則三年間(五年まで延長可能)で年間の一課題当たりの研究費が一億円の委託研究を募集している。採択件数は二件。
 厚生省では、医薬品副作用被害救済・医療振興調査機構(http://www.iijnet.or.jp/ iyakuhin-kiko)が医薬品・医療機器等を対象とした基礎的研究開発の推進のために、研究期間三〜五年間で年間の一課題当たりの研究費が数千万円〜一億数千万円の委託研究を募集している。採択件数は十四件。また、厚生科学研究補助金の公募も行っている。こちらは三〜五年間(若手は一年間)で、年間の一課題当たりの研究費が特別重点で五千万円〜一億円、奨励で五百万円となっている。
 農林水産省では、生物系特定産業技術研究推進機構(http://www.nedo.go.jp)が新技術・新分野創出のための基礎研究推進事業として、研究期間三〜五年間で年間の一課題当たりの研究費が一億円程度の委託研究を募集している。採択件数は二十件。
 通商産業省では、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDD)(http://www. nedo.go.jp)が「新規産業創造型提案事業」と「 独創的高機能材料総合技術」(工業技術院)の委託研究を募集している。前者は研究期間が一〜三年間で一課題当たりの研究費総額が一億円で採択件数は四十五件、後者は研究期間が三〜五年間で一課題当たりの研究費総額が一億七千万から五億七千万で採択件数は十五件。
 そのほか、中小企業事業団でも「中小企業創造基盤技術研究事業」として研究期間が一〜三年間で年間の一課題当たりの研究費が一〜五千万円の委託研究を募集している。採択件数は十五件。
 郵政省では、通信・放送機構(http:// www.shiba.tao.or.jp)が「創造的情報通信技術研究開発推進事業」として研究期間が五年間で年間の一課題当たりの研究費が五千万円(上限)の委託研究を募集している。採択件数は十件。
 なお、詳しいことについては、総務部研究協力課(〇八二四ー二四ー六〇三五) までお問い合わせください。


広島大学白書(3)が刊行される

 広島大学白書の第三弾が自己点検評価委員会(委員長 田村達堂)により刊行された。「新しい大学像をめざして ─協調と緊張そして絶えざる自己変革─」と題された白書は、A4判、二〇三頁で、二六五〇冊印刷 され、学内各部局のほか、文部省や他大学などに配布された。
 本書は「組織運営」「施設・設備及び環境」「附属施設等」「自己評価改革体制」の四章から構成されており、最後にアンケート調査の概要やアンケート調査集計結果などの参考資料も掲載されている。  なお、問い合わせ先は下記のとおり。
 総務部企画室 (〇八二四)二四−六〇五三(担当:山根)


理学部の大杉助教授が奨励賞を受賞

 理学部の大杉節(おおすぎ・たかし)助教授は、「パイプライン方式超高精度時間測定回路の発明」により、去る四月十四日、素粒子原子核研究所の新井氏と共同で高エネルギー加速器科学研究奨励会から奨励賞を受賞した。


4月27日以降の広大生の事故
(西条警察署管内)
月日(曜) 場所 車種 事故の形態
4.12(土)0:20 西条町中央3丁目 市道 ○原付×普乗 右・直(死亡)
4.12(土)14:10 西条町中央7丁目 市道 ○普乗×○軽乗 出会い頭
4.12(土)18:20 西条町昭和町 R486 ○普乗×原付 出会い頭
4.15(火)12:20 西条町郷曽 県道 ○普乗×軽乗 追突
4.16(水)10:15 西条町寺家 市道 ○普乗×自二 出会い頭
4.21(月)21:30 西条町御薗宇 R2 大貨×○普車 追突
4.22(火)19:05 西条町中央5丁目 R2 ○普乗×○普乗 追突
4.23(水)9:30 西条町田口 R375 原付×○原付 追突
4.26(土)11:25 西条町中央1丁目 県道 ○原付×○普貨 追突
4.26(土)11:40 西条町下見 市道 ○普乗×○原付 右・直
4.28(月)18:30 西条町中央5丁目 R2 ○軽乗×○普乗 追突
5.2(金)11:00 西条町下見 市道 ○普乗×○原付 直・転回
5.2(金)17:45 西条町中央3丁目 市道 ○普乗×普乗 路外から進出・直
5.9(金)10:40 西条町中央7丁目 県道 普乗×○原付 左折巻き込み
5.23(金)8:25 八本松町宗吉 R486 ○普乗×原付 右・直
5.25(日)13:08 西条中央6丁目 市道 普乗×○普乗 出会い頭
5.31(土)13:15 西条中央2丁目 県道 普乗×○自転車 左折巻き込み
5.31(土)18:40 西条町西条東 市道 ○原付×普乗 出会い頭
6.1(日)21:05 西条中央8丁目 市道 普乗×○普乗 追突
○は広大生

附属高校の松田さん、全日本青少年英語弁論大会に出場

 附属高校二年の松田絵美さんは、語学力の向上と国際親善などを目的にした「ホノルル市長杯第二十七回全日本青少年英語弁論大会(ECC外語学院など主催)に、中国地方からただ一人全国大会に出場することになった。
 全国大会は六月二十九日、東京千代田の九段会館で開かれることになっており、先月下旬の録音テープと原稿による予備審査で、全国五十九校、八十九人の応募者から関西地区代表三人のうちの一人に選ばれた。  また、六月二十一日に広島国際会議場であった第十四回県高校生英語スピーチコンペティション(広島国際文化財団、中国放送、中国新聞社主催)でも県知事杯を獲得した。


サッカー部、準々決勝へ ─天皇杯サッカー県予選

 サッカーの天皇杯県代表の座を争う全広島選手権大会(県サッカー協会、中国新聞社など主催)は六月二十一日から修道大などで競技が始まり、広大サッカー部は準々決勝進出を決めた。


ゆかた祭り ─童心に返ってそぞろ歩き

 六月二十一日、東広島キャンパス総合科学部前広場で「ゆかた祭り」が開催された。学生バンド八団体によるストリート演奏、ジャズ演奏などのほか、熱気球の試乗会も行われた。
 夕方には恒例の「ゆかたショー」も開催され、八時過ぎに花火を打ち上げて閉幕した。


訂正

 29期第1号33頁の「部局別科研費交付内定状況」の表中、総合科学部及び平和科学研究センターの採択件数、交付金額について、総合科学部五三件九七三〇〇千円、平和科学研究センター一件一八〇〇千円に訂正します。
 

広大フォーラム29期2号 目次に戻る