編 集 後 記



 「国立大学等優秀広報紙」コンクールで今期も最優秀賞を受賞した。四年連続、五回目の受賞という「栄誉」である。これは先輩広報委員たちがこれまでに築いてきた伝統を保持し、その高い水準を維持し得たからに他ならない。決して「受賞目的」で編集してきたわけではないが、大幅な改革はことさら必要もなかったし、冒険でもあったのであえて試みず、どういうテーマを特集に組むか、また本誌をまず読者に手に取ってもらえるような表紙づくり、読者に読んでもらえそうな企画づくり、読みやすくするためにどういう見出しをつけるか(ただし、あらかじめタイトルのついている見出しについては修正はしなかった)などに力点をおいた。今期は第一号を提出したわけだが、審査員主査の「総評」によると、本誌は「ここ数年連続して受賞している」という理由で危うく除外されそうになったようである。
 学生の就職戦線がいっそう厳しさを増したなかで「就職センター」発足をタイムリーに取り上げ、「読む者の立場にたって扱っている」ところなどが評価されたようである。
 このほか、第二号で「二十一世紀に向けて広大は」と題して学外からのメッセージを、また第四号で本学卒業生たちから母校の学生たちにいろんなアドバイスやエールを特集に組んだことも好評だった。もちろん第三号の「広島大学の情報化戦略」、第五号の「学内流動化、学生の転学部問題」もお陰様でおおむね良い反響を得ることができた。自画自賛的な編集後記になって恐縮だが、毎回モニターから寄せられる文を拝見して、反省点は多々あることは承知している。その点は今後も謙虚に受け止め改善していかなければならない。
 今回お届けするのは恒例の「退職者号」である。さまざまな経歴をお持ちの先輩諸氏の味わい深い文集である。本誌のこの企画が続くと仮定しての話だが、数年後にはこの欄に書く立場になると思うと、複雑な心境である。
(第30期広報委員会委員長 井上研二)



広大フォーラム30期6号 目次に戻る