モニターから編集室から



 広大フォーラム三十期五号に対して寄せられた、モニターからの意見を紹介します。回収状況は、教職員六名、学生五名、学外者三名でした。


☆特集「来年度から始まる学内流動化…転学部の効果と問題点…」について

 「学長インタビューのほか、教務委員会委員長、学部の各委員長の文章を組み合わせて、多角的で突っ込んだ特集になっていると思います。なぜこういう発想が出てきたのか、実際にどんな事例があるのか、学部別の課題は…などにも触れてあり、説得力がありました」(学外)、「"カウンセラーとしての期待"には転学部にかかわる具体的な事例が挙げられており、参考になった」(教職員)、「いくつかの学部からの報告によって、学部による転学部に対する考えや対応の違いが明らかになり、興味深かった」(教職員)、「なんとなく単位を取って卒業するだけの学生生活より、本当に本人が面白いと思えることを学んだ方が人格形成の上でも大きなプラス効果が得られると思う」(学生)、「学生にとって魅力あるキャンパス・友だちづくり・先生との出会いをみつけるためにも学内流動化大いに賛成」(学生)などの意見があった。
 一方、「学生の意見も知ることができれば良かった」(教職員・学生)、「学部の現状を紹介するのであれば、なぜすべての学部の紹介がないのでしょうか」(教職員)、「新たな制度を生かすためにも、転学した人への指導体制、また、転学希望前の綿密な相談システムを早急に整える必要がある」などの要望・提言があった。さらには、詳細は割愛するが、「学部間の壁を作っているのは、教官も学生も自分自身であって、制度の問題ではないことにまず気付くべきである」、また、過去に転学した者も、僅かであるが皆無ではない。広島大学全体で見て、この者たち(転学者)の追跡調査が十分になされているのであろうか」(学外)との意見が寄せられた。


☆興味深かった記事、読みやすかったもの、読みにくかったものについて

 興味深かった記事として、特集(三名)、フォーラムギャラリー(二名)、及び、リサイクルの記事、留学生の眼、開かれた学問、二〇〇〇字の世界(各一名)を挙げられた。しかし、多くのモニターの方は、特になし、または、無回答であった。
 フォーラムギャラリーについては、「身近な草花を使ってのアートに驚き感銘した」(学生)、リサイクルの記事については、「ふだん何気なく使用し、捨てている紙がトイレットペーパー一・五トンになったことに驚きました」(教職員)、留学生の眼については、「異文化から見た日本語のもつ深遠さに気付き、理解している点に感銘した」(学生)などの意見が寄せられた。
 読みやすかったものとして、「特集の学部別のまとめのうち、教育学部の場合は、広報委員会の方が学部教務委員長にポイントを押さえて質問し、その結果を一問一答形式のスタイルで紹介しておられます。いい工夫と思いました」(学外)、「"留学生の眼"は、とかく日本人の中でも議論があることば遣いについて、新鮮な視点で考えさせられるものであった。"二〇〇〇字の世界"は、外国での一夜を題材にしたものであったが、学ぶところが多く、同時にほっとする内容であった」(教職員)、「"リサイクル"の記事で、大学としてきちんと取り組んでいることを初めて知り、個人的にもごみの減量化に積極的になるべきなのかなと思った」(学生)などの意見が寄せられた。
 「開かれた学問」を興味あり、読みやすかったものとして挙げていた方もあったが、かなりの方からは、専門的すぎる、数式が多い、など読みにくいものとして挙げられた。また、「フォーラムの四つの記事は、教授会ですでに聞いた話の繰り返しにすぎない」(教職員)、「"広島大学における任期制"については、あまり身近でないだけに、とっつきにくかった」(学生)などの意見があった。
 この他にも、モニターの一人から今回の多くの記事について、詳細な意見や感想が寄せられた。これまでに紹介していないものとして「"フォーラム"の内容で、今、改革、改革と言っていますが、すべてのことは、あらゆる反対にもめげずに、歯学部の一部で実行されてきたことである。"教員の任期制"には、前例があり、長所、短所は十二分に分かっていることです。今や、"大学祭"等、誰のため、何のためにやるのでしょうか、私見では大学の市民への解放が最重要と思います。"医学部保健学科は今"には、どんな学問が確立され、どんな学問へと確立されていくのかが不明です。以下省略」などが寄せられた。

 
☆広報委員会への意見・要望

 今後取り上げて欲しいものとして、「フォーラムの特集として、大学審議会の答申」(教職員)、「ペスタロッチー賞に決定した黒柳徹子氏の記念講演」(学生)、「今までの特集記事で、その後の動き、途中経過、結果など」(学外)などの要望があった。また、「多くの事例について、見出しの表現、図や表の扱い方、記事の組み方に対する改良案」(学外)を指摘して頂いた。
 一方、「"お知らせ"の欄がやや貧弱である。"モニターから"の欄に一ページも使う必要はないのでは」(教職員)、「"報道された広大"のように、マスコミに迎合する欄は削除したほうが良い」(学外)との意見があった。後者の意見は、このところ引き続き寄せられているが、今回はマスコミ(報道機関)のやり方における種々の問題点も挙げられていた。
 さらに、モニターからの意見をまとめるに当たって、モニターの真面目な意見の都合のよいところだけの「つまみ食い」に対する注意もあった。


☆編集室からの呼びかけ

 今回、匿名による本学関係者からの投稿がありました。一般に、筆者が明らかで、かつ匿名希望であれば掲載していますが、このたびのような筆者不明の場合は、新聞などでもそうであるように、掲載しない方針です。ご連絡をお待ちしています。(藤越)  



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