教育と研究に命を燃やして

 武村 重和(たけむら しげかず) 教育学部理科教育学講座

〈部局歴〉
  昭和39・7 教育学部
    41・4 (新潟大学)
    43・10 (文部省)
    52・4 教育学部  
   
 


一.講義
 戦後の新教育、生活理科、系統理科、現代化理科、人間性理科、新学力観に基づく理科の教育の基準となった学習指導要領の目標と内容について、その作成過程と成立、実施と批判、評価と改善を中心に、具体的に事例を示して、社会の変化と理科教育のあり方を論じました。

二.学生指導と研究指導
 大学は専門教育は行うが、職業教育は行わないので、ダブル・スクーリングや就職に向けての課題学習をすすめましたが、実行した学生は多くいませんでした。また、大学に来ない落ちこぼれ学生の支援をよくしましたがとても困難でした。修士及び博士の学位論文の指導を進んで引き受け、若い者と一緒に学び、自己を高めることができました。

三.研究と大学の運営
 科学研究費補助金による研究にあけくれた大学生活でありました。教育方法学が専門でしたから、学校の教師と共同研究を進めました。多くの科研の報告書のほか単著は十二冊になりました。
 大学の仕事としては、ユネスコ・アペイド事業の実施専門委員長十年と、大学評議員四年六か月、その他委員で、アジア太平洋の教育者と交流を深め、また、国際協力研究科教育文化専攻の設立に尽力しました。






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