世界の大学シリーズ53 スタンフォード大学 アメリカ合衆国 |
スタンフォード大学のシンボルであるフーバータワー |
大学の構内 |
大学の構内 |
バームツリーが立ち並ぶスタンフォード大学の入り口 |
研究室のあったベックマンセンター |
筆者がお世話になったアーサー・コーンバーグ博士との写真 |
サンフランシスコから南へ30マイルのところに,私がポスドクとして1年2カ月の間滞在していたスタンフォード大学がある。 カリフォルニアの州知事,後に連邦上院議員になったLeland Stanford が,若くして病死した息子のために設立した財団によって,1891年に大学が設立された。Stanfordの寄贈した広大な農場跡地に創られたキャンパスには,数々の大学施設だけでなく,付属の研究機関,大学内で働く人々や学生の宿舎,教会,二つの大きな病院,博物館,郵便局,銀行,そしてベイエリアでも有名な高級ショッピングセンター等がありStanfordという一つの市となっている。 まぶしく降り注ぐ太陽とパームツリーのよく似合う,この緑に囲まれた最高の環境のなかで,ノーベル賞やピューリッツア賞受賞者を数多く送り出している。隣接する学生の街,Palo Altoには学生たちの集うカフェがいくつもあり,昼も夜もにぎやかである。 私がお世話になっていたのは,DNA研究においてノーベル賞を受賞したアーサー・コーンバーグ教授率いる研究室である。アーサーは80歳をとうに越えていながら今も現役で世界を飛び回っている。心臓にペースメーカーを入れているにもかかわらず,朝は自宅にあるテニスコートで一汗かいてから出勤してくるのだ。カリフォルニアの青くどこまでも広い空の下は高齢者がアクティブにいきいきと暮らすのにもってこいの環境なのである。 大学院先端物質科学研究科 黒田章夫
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