今年度前期もそろそろ終わりですが、新入生の皆さんは大学の生活に慣れましたか。一人暮しを始めた人も多いと思いますが、お金の管理には十分気を付けて計画的に使いましょう。そのためには家計簿を付けることによって、収入・支出状況を把握することが有益でしょう。さて、「マクロ経済と財政」と名付けたこの小論では(i)一国の政府・公共部門が経済政策を実施するにあたって、私達と同様に収入・支出の長期的な動向を念頭に置いて計画を立てる必要があること、(ii)平成不況と経済政策、の二点について最近の研究成果を交えながら解説したいと思います。
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(i)政府予算制約式 |
支出 | 収入 |
食費 30 | 両親からの仕送り 80 |
家賃 45 | アルバイト 50 |
光熱費 15 | 銀行預金利子 0.5 |
娯楽 20 | |
預金 20.5 | |
合計 130.5 | 合計 130.5 |
歳出 | 歳入 |
公共支出 63 (74%) (国債費を除く) |
租税・その他 52.4(61.6%) |
国債費 22 (26%) | 国債(借入) 32.6(38.4%) |
合計 85 | 合計 85 |
(ii)平成不況と経済政策
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プロフィール (ふたむら ひろし) ☆一九九三年八月ニューヨーク州立大学大学院修了 ☆一九九七年四月より広島大学経済学部助教授 ☆専門はマクロ経済学、経済成長理論、財政学 |