編集後記
第三十二期の第二号をお届けします。この時期、夏休み直前ということで、読書計画を立て、図書館からお目当ての本を借り出している方もおられることでしょう。しかし、近年の図書館は本を貸してくれるところ、ゆったりと本や雑誌を読むところという従来のイメージを超えた存在になりつつあります。電子化・情報化の動きの中で、図書館、特に大学附属図書館は、多種多様なサービスを提供する情報メディアセンターへと変貌しつつあるのではないか、という問題意識から「特集 附属図書館の未来像を考える」を企画しました。学内外から多くの方々に集まっていただき、夕方から一時間半あまり、附属図書館の現状と将来について熱心に語り合ってもらった結果が八ページにおよぶ「座談会」です。参加者の意見は必ずしも一致したわけではありません。従来型のサービスの充実を望む声と、電子図書館的サービスの強化を望む声が相半ばしていたように思われます。限られた資源(予算とスタッフ)の枠の中で附属図書館をどのような方向で発展させていくかは、広島大学全体の問題だと考えます。図書館を頻繁に利用される方も、めったに利用されない方も、「座談会」を熟読のうえ、感想や要望を広報委員会あるいは直接附属図書館にお寄せ下さい。
先般、学長名で「交通事故非常事態宣言」が出されましたが、その後も事故は多発しています。広報委員会として、事態を重く受けとめ、本号から「ストップ! ザ 交通事故」というシリーズを開始しました。また、本号に掲載された「広島大学ハラスメント相談連絡会」からの報告にみられるように、学内でのハラスメント(セクハラやアカハラ)についても事態は楽観視できないようです。広島大学における教育研究が、安全で快適な環境・雰囲気のもとで行われるよう、「広大フォーラム」も微力を尽くしたいと考えています。応援して下さい。
(第32期広報委員会委員長 成定 薫)
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