「評議会だより」を読む
広島大学原爆死没者追悼式
広島に原爆が投下されて五十五年目、広島大学原爆死没者追悼之碑が建立されて二十六年目を迎える今年も、八月六日東千田キャンパスにおいて、原爆死没者追悼式が行われた。
当日は原爆投下当日を思い起こさせる猛暑の中、遺族及び同窓会代表並びに学長をはじめ部局長等百名を超える学内外の関係者の参列を得て、死没者名簿の奉納、黙とう、学長の式辞、献花及び献水が、おごそかに執り行われた。
この追悼之碑には、各同窓会等の調査により今回新たに判明した死没者三十一名を加え、一三八一名が合祀されることとなった。
また、式典に引き続き、同キャンパス内の「広島文理科大学・広島高等師範学校原爆死没者遺骨埋葬の地」石碑に関係者が参列し、献花及び献水を行った。
献水を行う遺族
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南方特別留学生「故ニック・ユソフ氏」の墓前供養
五十五年前の八月六日、当時マレーシアから南方特別留学生として広島文理科大学に留学中に被爆死した故ニック・ユソフ氏の墓前供養が、今年も八月六日に広島市佐伯区五日市町の光禅寺で行われた(世話人:菅野義信名誉教授)。
当日は、留学生とその家族やユソフ氏ゆかりの方々、学内関係者十五人が参列し、光禅寺住職による読経の後、留学生による献花を行い、ユソフ氏の由来に係る銘板(英文)を囲み、当時の様子を語り合いながらユソフ氏の冥福を祈った。
今年で五十五年目となる墓前供養であるが、五十五年という歳月は、当時のユソフ氏ゆかりの方々の参列を難しくしている。
献花し、冥福を祈る留学生
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大学職員研修講演会・IDEフォーラム参加報告会開催
本学では、法人化問題等新しい時代に対応した大学改革を進める中で、事務部門についても大学改革の重要な一翼を担うという認識のもとに事務機構改革を進めているが、この事務機構改革の達成には、職員の意識改革が不可欠であることから、事務職員を対象とした大学職員研修講演会及びIDEフォーラム参加報告会を八月二十二日に附属図書館中央図書館ライブラリーホールで実施し、約一八○名の事務職員が参加した。
この大学職員研修講演会は、二十一世紀には国立大学法人化及び全入時代を迎える中で、大学職員としての意識革命及び自己実現を目的として、原田学長による「大学職員の役割―大学の機構改革と職員の意識革命―」をテーマに開催した。
学長講演の後、去る七月二十五日、二十六日に開催された大学セミナーハウス主催の「大学職員研修」に出席した職員から、私立大学を含む職員の意識改革への取り組み状況等を報告した(大学職員研修には原田学長はパネリストとして参加)。
引き続き、七月二十二日に開催されたIDE高等教育研究フォーラムにおける文部省清水審議官の「国立大学の将来」及び東京大学福田教育学部長による「国立大学の法人化について」と題する講演について、フォーラムへの出席者から報告を行った。
報告会終了後、会場を事務局に移し、普段接することがない学長と若手事務職員との意見交換会を開催し活発な意見を交換した。
教養ゼミの「図書館利用案内」に一七○○名の参加
附属図書館では昨年に引き続き、四月十二日から六月十五日の間、教養ゼミの一コマを利用した「図書館利用案内」を東広島キャンパス及び東千田キャンパスで開催した。今年度は教養ゼミ担当教官から依頼を受けて二十八コマ分が実施され、新入生の約七割に当たる一七○○名が受講した。
講師は、図書館の情報サービス課職員が分担して当たり、図書館の利用法一般ほか、OPACの使い方、検索エンジンの紹介等のスライドを使った説明と、併せて館内ツアーによる資料の所在場所、端末や書庫等施設設備の実地見学を行った。
二人の学士院賞受賞者ゆかりの書物展
附属図書館では、このたび学術研究の業績を顕彰し本学における教育・研究の発展に資するために、人文科学分野における二人の学士院賞受賞者、金子金治郎、小林芳規両博士ゆかりの書物展を、六月十四日〜二十日までの七日間中央図書館展示コーナーで開催した。
金子金治郎博士の「菟玖波集の研究」や、古写本「広大本菟玖波集」、小林芳規博士の「角筆文献の国語学的研究」や広大蔵「蘇悉地羯羅経」等、連歌文学、角筆文献等の貴重な資料のほか、手沢本、手控え、写真、レプリカ等も数多く展示された。
一週間の期間中、学内の学生、教職員及び学外から延べ三百人の参観者があった。
工学部生、六年連続学生部門総合優勝 ソーラ&人力ボートレース全日本選手権大会二〇〇〇
工学部第四類エンジニアリングシステム教室の学生を主体とした十五名は、八月二十六日、二十七日の両日に静岡県浜名湖競艇場で開催された「ソーラ&人力ボートレース全日本選手権大会二〇〇〇」に出場し、水中翼型人力ボート部門において、一人乗り艇「hues5.0」が六年連続学生部門総合優勝を果たした。当大会への広島大学の参加は今年で七度目となるが、初年度は準優勝、二年目以降は連続学生優勝という快挙を成し遂げている。
レースは、二〇〇メートルショートレースと一キロメートルスラロームレースで競われた。一般部門での順位は企業チームに次ぎ両レースとも三位であった。
力走するhues5.0!
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中国五大学、十競技で熱戦 バレーボール、デッドヒート
去る九月二日、三日の両日、中国五大学学生競技大会夏季大会で、七月に実施された水泳と陸上競技を除く十競技が開催された。
大学構内の各体育館、グラウンドや西条総合運動場を中心に競技が展開された。なお、体操競技については、設備の関係で広島市内の広島県立総合体育館での実施となった。
試合結果は、バレーボール(男女)、庭球(女子)、ソフトテニス(女子)、卓球(男子)、バドミントン(男子)、弓道(男子)が一位となり、総合順位一位で折り返した。
特に男子バレーボールの試合では岡山大学と接戦となり、両大学の応援に力が入っていた。また、唯一広島市内で開催されたため観客が少なかった体操競技には、体操部OBと思われる家族連れや体操クラブ所属のチビッコなども観戦に訪れていた。
冬季大会も広大会場を中心に、十一月十八日(土)、十九日(日)の両日開催される予定。冬季大会の競技種目は、サッカー、ラグビー、バスケットボール、柔道、剣道、ハンドボール、アーチェリーの七競技となっている。
サッカー部、全広島サッカーでベスト4
広島広域公園第一球技場でサッカーの天皇杯全日本選手権の県代表を決める全広島選手権決勝大会が開催された。広大サッカー部は第三日目の九月九日、広島フジタSCと対戦し、0対1で惜敗した。
翌十日、この広島フジタSCと広島経済大を下したサンフレッチェ広島ユースとが対戦し、サンフレッチェ広島ユースが代表権を獲得した。
広大サッカー部は、昨年のように代表権を獲得できず、ベスト4にとどまった。
主な戦績(7月〜9月)
7月
弓道部
第7回弦道大会(於福山大学体育館)
団体=準優勝
個人:3位=宮村 和憲(工2年)
剣道部
全国教育系大学ゼミナール・学生剣道大会
(於オリンピック記念青少年総合センター)
男子=総合優勝(18校中)
女子=ベスト8(19校中)
硬式ソフトボール部
西日本ソフトボール選手権大会(於都城市横市市民球場)
〇広島大3×0九州大●
ゴルフ部
中四国学生ゴルフ選手権(於白竜湖カントリークラブ)
2名参加
柔道部
第42回全国国立大学柔道優勝大会(於講道館)
団体=ベスト8
水泳部
中国四国学生選手権水泳競技大会(於香川県立総合プール)
男子=総合2位
女子=総合3位
女子800b自由形:1位=山下菜穂子(教1年)
男子1500b自由形:1位=名和原 寛 (理2年)
パラグライダークラブ team P's(チーム・ピース)
入来パラグライダーフェスティバル イン 2000(於愛宕フライトエリア)
総合3位(レディース1位)=藤谷 聖美(理4年)
8月
弓道部及び女子弓道部
全日本学生弓道選手権大会(於グリーンアリーナ神戸)
9名参加
柔道部
中国四国学生柔道体重別選手権大会(於山口県スポーツ文化センター)
女子63キロ:優勝=岩下佳余美(教4年)
女子70キロ:2位=川口 絵美(教2年)
女子57キロ:3位=津野 晴美(教3年)
水泳部
全国国公立大学選手権水泳競技大会(於三重県営鈴鹿スポーツガーデン水泳場)
女子200m平泳ぎ:4位=大野 ひろみ(教2年)
女子100m平泳ぎ:5位=大野 ひろみ(教2年)
卓球部
第40回全国国公立卓球大会(於広島市東区スポーツセンター)
男子団体:ベスト8
男子ダブルス:優勝=沖 祐介(教4年)・田中 潤一(教2年)組
男子シングルス:ベスト4=沖 祐介(教4年)
第70回全日本大学対抗卓球大会(於尼崎市記念公園総合体育館)
10名参加
第51回中国学生卓球選手権秋季大会(於東広島運動公園体育館)
男子団体:優勝
女子団体:3位
男子シングルス:優勝=沖 祐介(教4年)
男子ダブルス:優勝=沖 祐介(教4年)・田中 潤一(教2年)組
女子ダブルス:3位=土持 薫(教2年)・市川 梓(医1年)組
バドミントン部
広島県学生バドミントンリーグ戦大会
(於東広島市運動公園体育館・広大西体育館)
男子一部:3位
女子一部:3位
第25回中国学生バドミントン選手権大会(於山口県スポーツ文化センター)
男子A級:シングルス=ベスト8
ダブルス=ベスト8
男子B級:シングルス優勝=姥 拓郎(工1年)
ダブルス優勝=福山 奉章(工2年)・姥 拓郎(工1年)
第40回西日本学生バドミントン選手権大会(於岡山理科大学加計記念体育館)
馬術部
第15回中四国学生馬術大会(於蒜山高原ライディングパーク)
団体:総合1位(10団体中)
個人:総合1位=田中 智久(工4年)
総合3位=鍬田 拓馬(工4年)
東雲混声合唱団パストラール
平和記念式典(於平和記念公園)
18名参加
9月
剣道部
中四国学生剣道優勝大会(於岡山市総合文化体育館)
25名参加
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