ニューズ・ダイジェスト
 


「評議会だより」を読む




次期学長に牟田副学長


次期学長に選出され,記者会見する牟田副学長(右)と原田学長(左)(2月21日)
 原田康夫学長の任期満了に伴う学長選挙は二月二十一日開票され、牟田泰三副学長(大学院理学研究科教授)が第十代学長に決まった。
 任期は五月二十一日から四年間。


原医研、所長に神谷教授

 原爆放射能医学研究所は二月八日、早川式彦所長の任期満了に伴う選挙を行い、後任に神谷研二教授を選出した。
 任期は、四月一日から二年間。


法学部長に阪本教授

 法学部は二月十六日、橋弘学部長の任期満了に伴う選挙で、後任に阪本昌成教授を選出した。
 任期は四月一日から二年間。


図書館長に宮澤教授

 二月二十八日、位藤邦生附属図書館長の任期満了に伴う選挙で、後任に宮澤啓輔生物生産学部長が選出された。
 任期は四月一日から三年間。


第二回運営諮問会議を開催


活発な質疑・意見交換が行われた(事務局4階会議室)
 一月二十六日、第二回運営諮問会議が事務局において開催された。初めに、井内慶次郎会長(日本視聴覚教育協会会長)からの挨拶と、昨年十一月十三日に逝去された佐竹 覚副会長(佐竹製作所代表)への黙とうが行われた。
 引き続き、原田学長の挨拶、新委員等の紹介があった後、民秋史也委員(モルテン社長)を副会長に選出した。
 当日は、原田学長から「大学評価の今後の在り方について」諮問がなされ、「大学評価は、まず大学自らが変わるべき」「大学評価を大学に内在するエネルギーに変えて欲しい」等活発な意見が交換された。会議終了後、委員により中央図書館や西図書館内のマルチメディアフロア(パソコン六四○台)等、学内の視察が行われた。



四二五九名に学位記を授与

 三月二十三日、東広島運動公園体育館で平成十二年度学位記授与式が行われた。
 学部卒業生二九三五名、専攻科修了生九名、大学院博士課程前期及び修士課程の修了生一一〇九名が学窓を巣立った。
 また、博士学位記授与式も併せて行われ、二〇六名に博士学位記が授与された。


鳥、魚の耳石に磁性物質発見 帰巣性の仕組み解明へ


報道関係者の質問に答える原田学長
 原田学長は三月十五日、記者会見し、鳥や魚には磁性を持つ耳石が耳石器内にあり、これが地磁気を感知してナビゲーターの役割を果たしている可能性が高いと、研究成果を発表した。記者会見は、詰めかけた多くの報道陣から質問が寄せられ、予定時間を大幅に超えるものとなった。
 サケやアユが生まれた土地の川へと遡上したり、ハトが見知らぬ土地で放たれても自分の巣に帰り着くのは、この機能が働いていると推察。近くスウェーデンの医学誌にも掲載される。
 鳥や魚の帰巣性については、これまで諸説がある。最近、脳内の鉄が地磁気を感じるとする説が出されているが、平衡器(耳石)の磁性物質についての記述はこれまでない。
 鳥や魚の耳石器には、ほ乳類にはない第三の耳石器「壺嚢」がある。この中の耳石を、耳石全体に含まれる元素の分析を行うことができる放射光蛍光X線装置で分析し、鉄、マンガンなどの磁性物質を発見した。原田学長によれば、瀬戸内海の汚染度を魚の耳石を分析して調べようとして偶然、発見したとのことである。
 原田学長は「この磁性物質が地磁気の変化に応じて、壺嚢の感覚毛を刺激し、感覚細胞を興奮させ、これが脳に伝わることによって、鳥、魚は飛ぶ方向や泳ぐ方向を判断すると考えられる」と話している。
 今後多くの動物の壺嚢の耳石構成物質の分析を進め、動物の平衡器官と帰巣性の関係について追求する予定。さらに、壺嚢神経を切断することによりハトが帰巣できなくなることを証明する生理実験を行う予定である。



ボランティア活動に「従事証明書」を発行

 学内では、学生が行うさまざまなボランティア活動が活発化している。例えば、目が不自由な学生に対する学習支援や生活支援活動をはじめとして、学生の悩みに対して学生が相談にあたるピア・サポート・システム、学部広報誌の編集、あるいは新入生オリエンテーション・キャンプのフェローなど、学生がさまざまなボランティア活動に従事している。
 そこで、これら学生のボランティア活動を讃える意味で、二月十三日開催の部局長会議で、ボランティア活動の従事証明書を発行することを決めた。
 学生が行うこれら自主的なボランティア活動のほか、個人またはサークルとして行う「特定非営利活動促進法」第二条別表に掲げる活動も対象とすることとし、大学としても、今後一層これら社会貢献活動を積極的に支援していく姿勢を打ち出したものである。
 折から、このたびの大学審議会においても「多様な文化や価値観を受容し、その中で自らの考え方を主張し、多様な価値観を持つ人々と交流を行ったりするなどの実体験」が必要であると答申されている。
 「従事証明書」の発行は今後、ボランティア活動などを幅広く推進していく一助になることが期待される。


千田わっしょい祭がひろしま街づくりデザイン賞を受賞


フリーマーケットでにぎわう東千田公園
 千田わっしょい祭実行委員会(代表者:事務局長 山根進、実行委員長:森憲一《大学院社会科学研究科博士課程前期二年》)が二月九日、ひろしま街づくりデザイン賞をまちづくり活動部門で受賞し、広島市長から表彰された。
 「千田わっしょい祭」は、広島大学移転に伴い、意気消沈してしまった千田の町に「活気を取り戻そう!」と本学の夜間主コースの学生が中心となって立ち上がり、「千田祭」という大学祭から、「千田わっしょい祭」という市民への祭と継承拡大し、毎月一回開催しているもの。
 緑陰コンサートや県内一の規模のフリーマーケットなど、毎回二万人以上の人が集まる。
 フリーマーケットやコンサートなど誰でも参加しやすいイベントとして定着し、若者を中心に世代を超えた人々の交流の場となっており、多くの人が集い楽しむ様子は、空洞化しつつある都心の風景ににぎわいをもたらしていることが高く評価された。



附属福山中の環境学習の成果を日本代表として国際会議で報告


発表する坂本君(左)と柘植さん(右)
 二月十二日、広島国際会議場フェニックスホールを会場に、「第二回こどもエコクラブアジア太平洋会議」が開催され、附属福山中学校の柘植真亜沙さん(二年)と坂本尚也君(二年)が「日本代表」として、環境活動について報告し、交流を行った。
 同校では、平成七年度から、インターネットを活用した「酸性雨調査プロジェクト」を推進し、大気汚染問題を中心とした環境観測や環境学習を行っている。発表した二人は、個人個人の小さな活動の積み重ねの重要さを訴えた。二人は、言葉の壁を乗り越え、環境問題に対して、世界中の国々が協力していくことの大切さを感じたようだった。




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