大学院生物圏科学研究科



「大学院生活を振り返って」

大学院生物圏科学研究科 生物機能科学専攻 久保 崇方


講座旅行にて
(筆者右から2人目)
 大学院での研究内容は主に微生物の培養に関することでした。僕の扱っていた放線菌は微生物の中ではかなり進化した部類に入っており、寒天培地の上で平たいコロニーを作ったかと思うと、カビのように胞子を空中にばらまいてみたり、抗生物質を作って他の菌を寄せ付けなくしたりします。本当に頭のいい菌です。これらは外的要因を感知して行われており、環境に適した行動をとっているのです。
 研究生活においては、その日の実験や用事を優先順位と時間的な要素から、うまく割り振って計画を立てることが環境への対応ではないかと思います。そういう意味では計画性と時間の大切さを実感した二年間でした。無駄な時間の使い方をしていては、仕事が少ないのに帰りが遅くなることもでてきます。うまく計画できる時は時間的に余裕を持て、それによってリフレッシュできたり、多めに仕事ができたりと、いい循環が生まれます。この二年で痛いほど分かった計画性の重要さを、これからは職場で活かしたいと思います。



「院生活を振り返って」

大学院生物圏科学研究科 環境計画科学専攻 小野田 慶一


お勉強中にポーズ
 この二年間を振り返ると少しばかりの成功とたくさんの失敗が思い出されます。実験に失敗して落ち込んだり、思い通りの結果が出て喜んでみたりと、一喜一憂に忙しい二年間でした。修士論文では、時間知覚における脳内情報処理過程について研究してきました。最後には予想外にきれいな結果が示され、自分でも少しびっくりしました。脳は最後のフロンティアと呼ばれ、多くの研究者の注目を集めています。私自身も脳に興味を持っており、実際にその研究の一端に携われたことをうれしく思います。同時に脳がフロンティアと呼ばれるに足る深遠さ、だれもが全貌を把握できない複雑さを持っていることを改めて認識しました。脳研究の道はまだまだ険しいようです。
 また別れの季節がやってきました。西条を離れてゆく友人たちにお疲れ様、そしてありがとうと心から言ってあげたいです。あなたたちのおかげで退屈することのない毎日が遅れたことに本当に感謝しています。私の西条生活は、大学院後期課程に進学するため、もう少し、ほんの数年続きそうです。数年で終われなかったら非常に問題です。西条にともに残る友人にこれからもよろしくと言いたいが、実際は恥ずかしくて言えないのだろうな。


広大フォーラム33期5号  目次に戻る  特集1に戻る